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矯正歯科

小児の矯正治療の必要性

 子供の矯正治療は成長期にあるので、大人の矯正治療とは治療方法が異なります。

 成長がある時期だからです。矯正専門医は患者さん一人一人の成長発育を見極めて治療を行っています。不正咬合は歯並びだけではなく、骨自体の不調和が原因で生じる疾患です。骨自体の不調和を治療することが重要です。歯並びだけを拡大(横にひろげる)処置だけ行っても骨自体の不調和は改善できないのです。子供(低年齢児)の場合はこの成長を利用して不正咬合を根底から治療できる大切な時期です。

 顎顔面の発育様式を見てみましょう。図1はR. E. Scammon の有名な成長曲線です。ミネソタ大学(ミネアポリス)から1930年に出版された、「人体計測」という本の一節「子どもの身体計測」に載っている図です。ヒトの4大組織(筋肉・骨・脈管などの全身組織,神経組織(脳・脊椎),リンパ組織,生殖組織)の成長スピードを示しています。

 このグラフから分かるように,身体のすべての組織における成長スピ-ドは同じではなく,正常な成長パターンではそれぞれの成長勾配が存在しています。

 たとえば,筋肉・骨・脈管などの全身組織の成長スピードは,幼年期にはゆっくりとしていますが,思春期に加速度的に成長スピードを増し,S字形の成長曲線を示しています。

 神経組織の成長は早く、6~7歳に停止します。

 顔面頭蓋の成長に伴う形態的変化においても,同様に成長勾配が存在しています。

 新生児(左)と成人(右)の顔面頭蓋を比較すると,新生児では頭蓋が大きな部分を占め,顔面は小さいことが分かります(図2)。顔面の成長パターンにおいて,頭蓋と顔面の比率をみると頭蓋に対して顔面の大きさが増していきます。

特に、上顎では神経型、下顎骨では一般型の成長パターンに近い成長様式を呈します(図3)。脳の近くに位置する上顎骨の方が下顎より早い時期に成長が開始することが確認できます。いいかえれば上顎骨の成長は、下顎よりも早く終了してしまうということだからです。子供を治療する場合、この成長開始時期のズレが重要になります。

 上顎前突症(出っ歯)と下顎前突症の患者さんでは治療する最適な時期が異なってきます。上顎前突症(出っ歯)では9歳以降に、下顎前突症では7歳以降からの治療が最適と考えます。もちろん、それ以降でも治療は可能です。

 下顎前突症(受け口)の患者さんでは上顎骨の小さいために見た目上反対咬合になっている場合が大半を占めるようです。上顎骨の成長はかなり早い時期に終了してしまいます。平均的には,0~10歳で前方への発育が強く確認できます。下顎前突症(受け口)の治療では、成長終了前に上顎骨の成長促進を行うことが重要であると思われます。また,下顎骨の成長は,上顎骨に比べて遅れ,そしてその後も持続するわけです。これは,下顎骨の成長を誘導する時期が遅くてもよいということを意味するものではありません。むしろ,下顎骨の成長が持続することに問題があって,下顎前突症(受け口)の治療では,かなり遅くまで治療を継続しないといけないということになります。

 上顎前突症(出っ歯)の患者さんでは約70%が下顎骨の小さい症状であることが統計上確認されています。下顎骨の成長は身長の成長と類似した成長パターンを示すといわれています。なお、思春期に急激なスパートが出現します。思春期に起こる成長スパートの時期は,男子では13~16歳,女子では12~13歳頃です。

 上顎骨の成長抑制も必要ですが、下顎骨の成長促進を中心に行うことが重要であると思われます。
治療を行う場合は、上顎前突症は下顎の劣成長が原因となる場合が多いので上顎骨の成長を抑制させる装置であるヘッドギアを使用しても意味がありません。また、下顎前突症は上顎骨の劣成長が原因となる場合が多いので下顎骨の成長を抑制する装置であるチンキャップを使用しても意味がありません。また、顔のそとに装着するので見た目もよくなく、ほとんど使用していただけないようです。

 当医院では顎に不調和がある不正咬合の場合は、不調和の原因となる骨にターゲットを絞って、もっとも効果のある機能的矯正装置を選択して用いております。


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by familyd | 2009-09-25 12:23 | 矯正歯科


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